ボルト」解説

ネジ山ひとつ
ボルトなどの「ネジ山」の作り方は皆さんご存知でしょうが、ここで簡単におさらいを。
(まずネジ山の1ピッチを作るには、V字をひとつ描き、それを90度ずつ4回、
回転させ、4回目に1ピッチ分ずれていればいいわけだから、)
「V字の開いた部分」の距離の4分の1ずらしながら90度回転、ということを
4回繰り返す。
そしてそれらの5個のV字を自由曲面に入れて、
3つの開いた線形状になるように「切り換え」をして、
各線形状に「スムーズ」をかけると、ネジ山ひとつができる。

ネジ山完成できあがった「ネジ山」ひとつ分。
 なお、今ここでよく見たら、これは逆ネジになっていました。(赤恥)

ばらばらにすると←パーツ図
通常なら1ピッチでとどめずにネジの全長にわたって、「90度回転」と
「4分の1ピッチずらし」を繰り返せばいいわけだが、
この作品は動きを組もうとしたので、1ピッチを「一つの自由曲面」として、
それを「コピー」「直線移動」「リピート」して、
必要な長さまでもってきた。これを「ボルト1」と名づける。

悶えるボルト
そして動きをつけるための作業に入る。
まず「ボルト1」を同位置コピーし、各ネジ山の境目のところで少しずつ回転させ、
ボルト頭部やナットも同様に回転させ、「ボルト2」とする。
もうひとつ「ボルト1」をコピーし、今度は反対側に曲げていく。これを「ボルト3」とする。
上記の3つの形状を変形ジョイントに入れ、
それらしい動きになるようにモーション設定する。
最後に動きが止まったところでこの変形ジョイントを直線移動ジョイントで
地面(ここでは「紙」)の下に移動。(1フレームで移動する!)

錆びるボルト
そこで替わりに、錆びていくための変形ジョイント(上の3つの形状を含む)を
地面上に移動(1フレームで移動!)し、変形させる。

(これらの5つの形状(ひとつは共通なので。)をひとつの変形ジョイントに入れれば、「地面の上下の移動」などしなくても
同じことができるはずだが、行き掛かり上、このようになってしまった。)


最期(さいご)の血反吐(ちへど)のようなものを吐き出すのも2つの形状の変形です。
血反吐を吐き始める。血反吐を吐き終わる。
以下は血反吐の表面材質設定です。
血反吐1血反吐2

以下はボルトの錆びの設定です。
錆び1錆び2錆び3

錆びてないボルトの表面材質設定です。
金属材質
なお、この表面材質設定は広田正康氏の「Shadeでつくる3Dレンダリングマスター」より
「金属-07」「ステンレス(焼き色)」を使用させていただきました。

またこの作品の地面(紙)も同氏の「紙-01」「画用紙」を使用させていただきました。

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